次女は剣道を習っています。いよいよ面をつけられるという頃に緊急事態宣言が始まり、試合がないまま令和2年度が終了しました。次女の剣道クラブでは、せめてもと、ふたりの6年生の卒業お祝いにクラブ内でお別れ試合をすることになりました。ふたりは年長で剣道を始め、今まで7年間共に鍛錬を積んできました。そして中学は別々の学校に行き、ひとりは中学では剣道をしないことを決めていました。
今まで数えきれないくらい試合をしてきたふたりの最後の試合。締まった空気の中でお互い読み合い、隙をついて攻め、そして勝敗は決まったのでした。きっと、何も思わないはずはないのに、ふたりはポーカーフェイス。
一方、次女たち低学年は3人しかおらず、3人とも互角稽古はしていても試合は未経験。いつもの先生方が審判として旗を持つだけで緊張しています。次女に至っては、緊張の余り声が一言も出ず結局2敗してしまったのでした。
その後ずっと泣いていたのだけれど、それは、家でよくする不機嫌をアピールするような騒がしい泣き方ではなく、隠してもこらえても涙があふれてしまう初めての悔し泣き。
悔し泣きは挑戦者の特権だと思いました。それをわたしは清々しいと思ったのでした。
誰でもなんにでも真剣に取り組む姿は美しい。
勝っても負けても清々しい。
泣いても笑っても清々しい。
たくさんの悔し涙を飲みこんで乗り越えていく子供たちが、清々しくまぶしくて、そしてちょっとうらやましく思ったのでした。