医者が青くなる

 

毎年、柿がなるころ糖尿病が悪くなる患者さんがいらっしゃいます。

「家の柿がね、たくさんなるとたくさん食べるでしょ。」それは仕方ない・・・。(ため息)わたし達は長い付き合いなので、秋に少し悪くなることを見越して、夏の血糖コントロールをがんばる。幸か不幸か昨年はその方の家の柿は不作だったので糖尿病の悪化は見られなかったのでした。今年はどこもかしこも大豊作!

「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあります。気候のよい秋に、栄養価の高い旬の柿を食べると健康になり、医者にかからなくてよいという意味です。柿のほかに、りんごとかトマトがはいることもあるようです。旬のものはおいしくて、栄養価も高くそして手に入りやすいと、いいことづくしです。みんなが健康で病院がヒマになるならそれはそれで大いに結構。

 秋は実りの季節なので、旬のおいしいものがたくさんあります。我が家でもゆでた枝豆や栗、ぶどうやみかんをお皿に盛っておくと、みんなつい目に入るたびに口に入れてしまいます。天高く馬だけではなく人も肥ゆる秋なのです。でも、だらだらと食べ物を口にするのは、糖尿病の有無にかかわらず体に良くないのです。そう、端的にいって太ります。秋に引き続き、年末年始はクリスマスやお正月があり食べ物を口にする機会が増えるし寒いと動きたくないし。

 すると、血液検査の悪い人が増えて、患者さんだけでなく医者も青くなるのです。